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皮膚科症例①_犬アトピー性皮膚炎

こんにちは。
京都動物医療センター 皮膚科 園田および向坂です。

最近は、梅雨という時期もあり湿度も温度も高く、わんちゃんの皮膚にとっては、辛い時期が続きますね。

当センターには、皮膚科・アレルギー科があります。
先日、柴犬さんの犬アトピー性皮膚炎を診察させて頂き、良好な経過を辿っているためご紹介させていただきます。

<わんちゃん情報>
犬種:柴犬さん
年齢:7歳
性別:女の子
主訴:4年ほど前から掻痒あり。季節性はなし。ここ数ヶ月で掻痒が悪化している。ステロイド、アポキルを継続的に投薬している

<治療前写真>

<診断名>
犬アトピー性皮膚炎
<診断根拠および治療概要>
獣医アトピーアレルギー学会が提唱している犬アトピー性皮膚炎の診断基準やFavrotの診断基準に則り、診断をしました。
治療は、保湿および脂のコントロールをメインとしました。保湿に関しては、セラミド系保湿剤を使用。脂のコントロールは、天然成分系クレンジング剤。また、すでに存在していた二次感染改善のため、複合シャンプー剤を使用しました。
また、慢性症例の急性掻痒に対してオクラシチニブも短期的に併用しました。
<治療後写真>


<コメント>
今回、短期的にオクラシチニブを使用したものの、効果的だった治療のメインは、クレンジングと保湿剤だと考えています。理由はステロイド、オクラシチニブをすでに投薬されていたので、追加したものが外用剤だったからです。
ポイントとして
「脂っぽい皮膚に保湿??」
という点があるかもしれませんが、保湿というのは、皮膚のコンディションを整えます。整えることで脂が出ている皮膚の状態を改善し、かえって脂を出なくするという治療をメインに据えました。

治りが悪い皮膚病も、しっかりと説明をさせて頂きます。
動物病院の獣医師の先生方には、経過報告をしっかりとさせていだき、連携致します。
飼い主様は、かかりつけ動物病院の獣医師にご相談いただければ、連携し治療をすることができます。

お困り事があれば、お問い合わせフォームやお電話・FAXにて受付しております。

京都動物医療センター
皮膚科・アレルギー科
園田 向坂